受験4
受験3より続いております。
「源氏物語」のマンガを学校の図書室で見つけ、私はそれを読んでみました。
光源氏と、その他沢山の姫君たちの恋愛物語。
私は、古典が元になっていることも忘れるほど、読みふけってしまいました。
「なんやこれ、めっちゃおもろいやん」
正直な感想でした。
「古典ってうざそうやったけど、話鬼簡単やん。カモやん。」
当時の私は本当に単純で、マンガを読んで古典は簡単だと思いました。
しかし、この簡単だと思う気持ちも、今から考えるととても大事なものだったように感じます。
受験2で書かせていただいた「古典を先に勉強し始める」ことは私にとっては「勉強する」と言うことに対して抵抗をなくす上ではとても役に立ったことだと思いました。
しかし、
私は古典を勉強し始めるのは早すぎました。
はっきり言ってしまうと、古典を先に勉強するよりは、英語や、時間のかかる日本史、読解能力がなくとも慣れが必要な現代文。
これらの方が優先順位が高かったのです。
源氏物語で古典に対し、抵抗がなくなった私は、その他の英語、現代文、日本史もやらなければと、それぞれの教科書を手元に置いて、考えました。
「こんなん多すぎるわ。受験までもうみんな勉強し始めてるのに、今からこの量とか無理やん。」
古典の教科書に比べ、他の教科書ははるかに分厚く、勉強量は一目瞭然でした。
当時の私は高校3年生になったばかり。
しかし、受験は学校、受験方法によっては8月や9月にもちらほら。圧倒的に他の受験生より始めるのが遅かったのです。
「もう無理やん。病み期やわ」
と、いつもなんとかなる精神で生きてきた私もなかなか落ち込みました。
そして、さらに追い討ちをかけるように、私は高校からそのまま上がれるエスカレーターに甘えようと思い、「内部コース」なるものに入っていました。
高校2年間、私のように遊びほうけることもなく、しっかり勉強していた子達は春ごろにみんな進路が決まっていったのです。
「とりあえずなんかやろう」と思い、手にした英単語帳を読みながら、同級生が
「私〇〇学部いきたい!」
「私は△△学部かなぁ」
そう楽しそうにバラ色の大学生活への夢を語っているのを毎日見るのです。
本当にみじめな気持ちになりました。
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